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※この文献は、 日本防菌防黴学会 第33回年次大会(2006年5月31日)で発表した原稿です。
株式会社メルシャンクリンテック
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松岡 宏、冨田 美帆、佐々木 尚弥、渡辺 輝昭、清崎 俊雄
現在、クリーンルームや安全キャビネットなど、微生物学的に清浄度を必要とする施設は、ホルムアルデヒドによるガス殺菌を一般的に行う。
ホルムアルデヒドガス殺菌において、ホルムアルデヒドから蟻酸になり機器の腐食を引き起こすとういう説もあるが数値的解析を行った報告はない。そこでホルムアルデヒドガス発生方法の違いによる気中蟻酸の生成量および高濃度のホルムアルデヒドガスに接触した各種金属表面での蟻酸生成量を測定した。
●125mLの精製水を入れた容量200mLのガラス製インピンジャーを2個直列にビニールホースで接続し、入り口側を1m3のチャンバーに、出口側を定量ポンプ(SHIBATAMP−Σ300)に接続し、毎分0.5Lで50分間吸引し(25L)、精製水に捕集する。捕集後、有機酸分析システムで分析を行う。
● 検出限界:(0.7ppm)1.3μg/mL S/N比 3:1
●あらかじめ5%塩酸水溶液で1分間浸漬し表面洗浄した後、十分に水洗し通風乾燥した金属片を1m3のチャンバーに入れ、ホルムアルデヒドを気化させ発生終了後適時取り出し、速やかに10mLの精製水を入れたガラスシャーレに入れ、表面を精製水で洗いその水を有機酸分析システムで分析を行う。
●使用金属片| ステンレス | JIS G4305 | 50mm×50mm×2mm | |
| アルミニウム | JIS H4000 | 50mm×50mm×1mm | |
| 鉄 | JIS G3141 | 50mm×50mm×1mm |
●マルチガスモニター1312型(INNOVA:松下テクノトレーディング) 原理:光音響式
ガスに特定波長の赤外線を当てガスがエネルギーを吸収し圧力変化から換算
| ホルムアルデヒド | ガステック | 91M | |
| 蟻酸 | ガステック | 81L |
ホルムアルデヒドガス発生チャンバー(アクリル製:1m3)に下記4つの方法でガス化し、インピンジャーで回収後HPLCで蟻酸を測定した。

1.メタノール触媒法 カトウ式ホルマリン消毒器使用
メタノール(純正化学試薬特級99.8%)100mLを気化
2.過マンガン酸カリウムとホルマリン水混合加熱
過マンガン酸カリウム25gとホルマリン水(純正試薬特級36〜38%) 50mLを混合
3.パラホルムアルデヒドの市販ホットプレート加熱(鉄プレート)
パラホルムアルデヒド(純正試薬一級95%)5gを加熱気化
4.パラホルムアルデヒドのMINIBAS加熱(ステンレスプレート)
パラホルムアルデヒド5gを加熱気化
MINIBAS

各3回の試験を実施しデータ数値はその平均値
| ポンプ | LC-10ADVP 2台 |
| 検出器 | CDD-6A(電気伝導度計) |
| デガッサー | DGU-14A |
| 恒温槽 | CTO-10AVP |
| システムコントローラ | SCL-10AVP |
| オートインジェクター | SIL-10AF |
| データ処理装置 | CLASS−VP |
| カラム | Shim-pack SCR-102H, 長さ 250mm 内径 7.8mm 2本直列 |
| カードカラム | 長さ 50mm 内径 7.8mm |
| カラム温度 | 40℃ |
| 流量 | 1.0mL/min |
| サンプル量 | 20μL |
| 移動層 | p−トルエンスルホン酸5mM(1.9g/2L) |
| 反応層 | p−トルエンスルホン酸5mM(1.9g/2L) EDTA100μM (0.0585g/2L) Bis-Tris 20mM (8.37g/2L) |
| 検出限界 | (0.7ppm)1.3μg/mLS/N比 3:1 |

| 発生方法 | メタノール触媒法 | 過マンガン酸カリウムとホルマリン水混合加熱 | パラホルムアルデヒドの市販ホットプレート加熱 | パラホルムアルデヒドのMINIBAS加熱 |
| 温度・湿度範囲 | 15〜23℃ |
12〜16℃ |
15〜23℃ |
15〜23℃ |
ホルムアルデヒド濃度 |
1,600ppm − |
1,600ppm − |
4,900ppm |
4,800ppm |
| 蟻酸濃度HPLC | 46.0ppm |
14.8ppm |
2.0ppm |
検出せず |
| 蟻酸濃度 検知管 | 1pm | 0ppm | 1ppm | 0ppm |
| 発生方法 | 気中蟻酸濃度 |
鉄 |
アルミニウム μg/表面(50cm2) |
ステンレス |
| メタノール触媒法 | 46.0ppm | 44.5 | 0.8 | 検出せず |
| パラホルムアルデヒドの市販ホットプレート加熱 | 7.15ppm | 3.3 | 検出せず | 検出せず |
| パラホルムアルデヒドのINIBAS加熱 | 検出せず | 検出せず | 検出せず | 検出せず |
| 時間 | 気中蟻酸濃度 | 鉄 μg/表面(50cm2) | |
| 1 | 60分 |
2.6ppm | 6.9μg |
| 2 | 120分 |
1.5ppm | 6.8μg |
| 3 | 240分 |
1.6ppm | 5.7μg |
1.ホルムアルデヒドガス発生方法の違いによって気中蟻酸濃度は異なった。最も蟻酸が生成したのはメタノールの加熱白金触媒による発生であり次に過マンガン酸カリウムにホルマリン水を添加して発生させる方法、パラホルムアルデヒドを市販ホットプレート(鉄板製)で加熱する方法、の順であった。しかし、当社で使用しているステンレス製のMiniBAS‐MH20型にてパラホルムアルデヒドを加熱した場合において蟻酸は検出されなかった。メタノールの加熱白金触媒による発生では、メタノールの触媒反応によりホルムアルデヒドだけでなく蟻酸などの副生成物が多くできるためと考えられる。ホルマリンやパラホルムアルデヒドの加熱においても過マンガンカリウムの酸化反応や鉄の接触により蟻酸が生成すると考えられる。 一般的にホルムアルデヒドガス殺菌にはホルマリン水とパラホルムアルデヒドを用いる場合が多いが、当社で使用しているステンレス製のMiniBAS‐MH20型による方法が今回の実験では最も蟻酸を生成しにくいという点で優れていると推測された。
2.パラホルムアルデヒドの加熱法により発生させたチャンバー内で高濃度のホルムアルデヒドガスが存在する中で、各種金属表面の蟻酸量の測定では鉄表面とアルミニウム表面には微量の蟻酸が検出されたがステンレス表面では検出されなかった。また、経時的には気中蟻酸の濃度は気中ホルムアルデヒド濃度の低下とともに低下し、金属表面の蟻酸生成量の変動はなく、金属表面に蟻酸が蓄積されることはなかった。金属表面の蟻酸の生成は湿度が高い場合に多く見られる傾向がありホルムアルデヒドガス殺菌の場合、過度の高湿度は室内器材の損傷につながる恐れがあるため避けるべきであると考えられる。
Indoor Air Pollution Working Group報告からの引用
IAP 1998, Presentation 5 :
SUSAN BRADLEY and DAVID THICKETT
The British Museum
THE POLLUTANT PROBLEM IN PERSPECTIVE
展望の汚染物質問題
鉛に対するホルムアルデヒドの影響を周囲の温度で調査した。100%のRHでは、120日の酢酸が完全な腐食を引き起こした、ギ酸は広範囲な腐食を引き起こした。また、ホルムアルデヒドは最小の腐食を引き起こした。50%のRHでは、酢酸とギ酸は100%のRHのときほど腐食しなかった。また、ホルムアルデヒドは腐食を引き起こさなかった。
IAP 1999, Presentation 2:
Michele Raychaudhuri
University of East Anglia
FORMALDEHYDE COLLECTION AND DETECTION
ホルムアルデヒド濃度と検出
ホルムアルデヒドは博物館加工品への破損はないが、それがギ酸に酸化する場合に損害を引き起こす可能性が明白にある。
| ホルムアルデヒド 2005年6月8日から2006年2月8日まで 100回 HCHO暴露量500g |
パソコンNEC 作動確認 |
パソコンNEC 作動確認 |
エポキシ樹脂塗装 変色 |
エポキシ樹脂塗装 変色 |
| 作動 | 作動 | なし | なし |
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